教えて!歯医者さん blog
教えて!歯医者さん
Q&A
治療を受けた後になってわいてくる不安。
歯科医院に対する素材な疑問。
先生には面と向かって聞きにくい、
でもどうしてもきになる!
そんな本音の質問にお答えします。
Questich
歯医者さんでプラークを取ってもらったらびっくり!
歯がまだらに変色してる⁉
え、これって初期むし歯⁉
え、まだ頑張り次第でむし歯にならずに済む⁉
むし歯にならずに済む⁉
そうなんですか、先生!
(10代・先生)
Anear
初期むし歯は、虫歯の穴が開く一歩手前の状態です。ですがこの状態なら、しっかり治療に取り組んでいただければ、穴の開いたむし歯になることは避けられます。
そのために「再石灰化を促す治療」にご協力いただければと思います。
解説
むし歯は「歯が外側から溶けて穴が開く」と思われがちですが、じつは最初に溶けるのはエナメル質の内部で、それが進むと歯の外側がボロッと崩れて穴になります。
初期むし歯は、エナメル質の内部が溶けている状態です。白く見えるのは、光の見え方で変わっているからです。
初期むし歯になってしまっても、そこまで心配することはありません。
しっかり治療に取り組んでいただければ、見た目は完全に元通りにならないまでも、穴の開いたむし歯になることは避けられます。
初期むし歯を治すには、「再石灰化を促す治療」が必要になります。お口の中では、歯の成分が溶け出す「脱灰」と、溶けた成分が唾液の力で歯に戻っていく「再石灰化」が繰り返されています。
初期むし歯になるということは、脱灰のほうが頻繫に起きている状態ですので、これを再石灰化のほうが頻繫に起きる状態にしなくてはなりません。そうすることで、溶けていた内部が埋まっていきます。
そのために大切なことは次の4つーー①歯磨きの改善、②食生活の改善、③歯磨き剤や洗口液などでのフッ素(フッ化物)の利用、④定期的な歯科受診です。
脱灰はプラークが歯に付着している所から起きますし、ショ糖(砂糖)が頻繫にお口に提供されるほど脱灰の頻度が増します。フッ素は歯の成分を戻す唾液の働きを促し、再石灰化のスピードを加速させつつ、歯の結晶を強くします。 そして、そうした治療が効果を上げているか、むし歯が進行してないかを、歯科で定期的にチェックしてもらいます。
ここまで聞いて、「でも本当に治るの⁉」と思うかもしれませんね。
初診で当院を訪れたときは、歯が白くまだらに変色していました。これが初期むし歯です。
ここから再石灰化を促す治療に取り組んでいただいた成果が、続く写真です。
3ヶ月後には一気に色が薄くなり、6ヶ月後、1年後には初診時と比べ白い部分(初期むし歯)が激変していますね。真剣に治療に取り組んでいただいたのと、3カ月おきに欠かさず受診してくださったおかげです。
なお、この患者さんは初期むし歯が進行していたので白い部分が多少残っていますが、軽度の初期むし歯なら元通りに治る可能性が高いです。
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